【令和4年地価公示・九州沖縄エリア概況】福岡県、佐賀県、熊本県、大分県の住宅地では上昇幅が拡大、長崎県では下落から上昇へ転じる

令和4年1月1日時点における地価公示価格が発表されました。九州・沖縄エリアにおける各都道府県ごとの地価の動向の概況は次の通りです。

 <福岡県
 県全体の平均変動率は、住宅地で+3.2%(前年+1.5%)、商業地で+4.1%(前年+2.4%)、工業地で+6.2%(前年+3.9%)。県平均価格は、住宅地が90,700円/㎡(前年86,000円/㎡)、商業地が468,800円/㎡(前年440,700円/㎡)、工業地が55,600円/㎡(前年50,400円/㎡)。なお、令和5年3月の地下鉄七隈線の延伸で設置される新駅「櫛田神社前駅」周辺では、一層の利便性向上への期待感と相対的割安感、天神地区・博多駅地区への接近性に優れていることからオフィス需要が堅調であり、地価の上昇が継続している(福岡博多5-21:2,100,000円/㎡、+18.0%)。また、人口が集中する福岡市の周辺では、鉄道沿線等交通利便性が良好で、相対的に割安感のある地域へと住宅需要が波及しており、地価の上昇が継続している(大野城-2:140,000円/㎡、+11.1%)。
 
 <佐賀県
 県全体の平均変動率は、住宅地で+0.9%(前年+0.3%)、商業地で+0.3%(前年±0.0%)、工業地で+6.9%(前年+7.0%)。住宅地は4年連続の上昇、商業地は前年の横ばいから上昇、工業地は6年連続の上昇となった。旧佐賀市や鳥栖市、並びにその周辺市町の利便性の良い地域の需要は底堅く推移しているが、就業機会の多い都市部から離れており、一次取得層等の実需が乏しい地域や高齢化率の高まる農漁家のある地域などでは、依然需要少なく下落傾向が続いている。
 
 <長崎県
 県全体の平均変動率は、住宅地で+0.1%(前年▲0.4%)、商業地で+0.4%(前年▲0.4%)。住宅地、商業地ともに前年のマイナスから上昇に転じた。高価格帯などの居住環境の良好な地域や人口増加がみられる地域を中心に地価は上昇した一方、離島や郡部などの人口減少、高齢化率の高い地域では、需要は弱く下落傾向が継続している。
 
 <熊本県
 県全体の平均変動率は、住宅地で+0.9%(前年+0.4%)、商業地で+0.8%(前年+0.2%)。住宅地は前年より0.5ポイント上昇幅が拡大しているが、これは新型コロナウイルス感染症の影響による地価への影響は比較的小さいと判断され、熊本都市圏を中心に昨年の減速感から一転し上昇幅を強めたことが主たる要因である。また、商業地は熊本市中心商業地では足元の収益性低下から、総じて弱含みの状態にあるものの、中心部近郊の幹線道路沿い等の地価は概ね堅調に推移している。一方、地方都市においては、長年停滞している地域が多く、人口減少・高齢化の進捗等を背景に、下落傾向が続いているが、全体としては下落幅はやや縮小傾向にある。

 <大分県
 県全体の平均変動率は、住宅地で+1.0%(前年+0.6%)、商業地で▲0.2%(前年▲0.4%)。住宅地は、住宅地需要の基盤となる人口増減や高齢化率との関連性が高く、高齢化率が低く人口減の小さい市町では地価の上昇等が見られた。 一方、高齢化率が高く人口減の大きい市町では下落幅が大きい傾向がある。商業地は、2年連続の下落となったが、下落幅は縮小している。

 <宮崎県
 県全体の平均変動率は、住宅地で▲0.2%(前年▲0.3%)、商業地で▲0.8%(前年▲0.9%)。住宅地、商業地ともに引き続き下落が続いており、下落幅も前年とほぼ横ばいである。

 <鹿児島県
 県全体の平均変動率は、住宅地で▲1.0%(前年▲1.1%)、商業地で▲1.3%(前年▲1.4%)。住宅地では、24年連続の下落となり、下落幅は前年より0.1ポイント縮小した。また、商業地では、31年連続の下落となっており、住宅地同様、前年より0.1ポイント縮小した。

 <沖縄県
 県全体の平均変動率は、住宅地で+2.0%(前年+1.0%)、商業地で+0.7%(前年+0.2%)、工業地で+18.2%(前年+17.0%)。糸満市及び豊見城市では、国道331号バイパス(豊見城道路及び糸満道路)を利用することで、那覇市街・那覇空港等にアクセスできる接近性の良さから物流コストの軽減が図られ、さらに、那覇港周辺の工業地に比べて相対的に割安感があることから、物流施設や中規模な配送センター等の需要が旺盛であり、地価の上昇が継続している(糸満9―1:78,700円/㎡、+28.4%)(豊見城9―1:129,000円/㎡、+26.5%)。
 
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