袋地状の土地の評価
不動産の価格をご自分で査定したい人向けの「みんな鑑定士」シリーズの第19回目です。
今回は「袋地」についてご説明いたします。袋地とは、下図のように敷地内の路地状部分を通らなければ道路に面しない土地をいいます。袋地には細長い路地状があり、当部分の有効利用度が劣ること、また、有効宅地部分が直接に道路に面しないことにより、利便性・快適性などに劣ることなどによる減価が認められます。
<袋地>
<袋地の土地価格>
(有効宅地部分の減価率)
「路地状部分の奥行が10m未満」~ 最高減価率▲10%
「10m以上20m未満」~ 最高減価率▲15%
「20m以上」~ 最高減価率▲20%
(路地状部分の減価率)
▲30%~▲50% (路地状部分の間口、奥行等を考慮して減価率を判定)
例えば、有効宅地部分の地積が150㎡、奥行15mを有する路地状部分の地積が50㎡の土地の袋地による減価率は、
<有効宅地部分>
▲15% × 150/(150+50) ≒ ▲11%
<路地状部分>(路地状部分の間口は約3mあり、自動車等も駐車できるとして減価率を▲30%と判定。)
▲30% × 50/(150+50) ≒ ▲8%
<袋地全体>
▲11% + ▲8% = ▲19%
標準的な画地(長方形や正方形状の画地)の価格が100,000円/㎡程度の住宅地域内にある袋地状の土地価格は、89,000円/㎡となります。
100,000円/㎡ × (100-▲19%) = 89,000円/㎡
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