奥行短小な画地の土地価格について
不動産の価格をご自分で査定したい人向けの「みんな鑑定士」シリーズの第17回目です。
今回は奥行短小についてご説明いたします。前面道路からの奥行が短い土地であると、地域における標準的な建物を建てることができず、土地の減価要因となります。これが奥行短小です。
<奥行短小による格差率>
(優良住宅地域) 普通100 やや劣る96 劣る93 相当に劣る90 極端に劣る86
(標準住宅地域) 普通100 やや劣る96 劣る93 相当に劣る90 極端に劣る86
(混在住宅地域) 普通100 やや劣る96 劣る93 相当に劣る90 極端に劣る86
(農家集落地域) 普通100 やや劣る94 劣る88
(参考:土地価格比準表第7次改訂)
上記格差率は、普通(通常の奥行の画地)を100としたときの奥行短小による減価率の目安です。なお、土地価格比準表第7次改訂版では、以下のように分類しています。
「普通」~ 標準的な画地とほぼ同じ奥行の画地
「やや劣る」~ 標準的な奥行の0.6以上0.7未満の画地(農家集落地域は0.3以上0.6未満)
「劣る」~ 標準的な奥行の0.4以上0.6未満の画地(農家集落地域は0.3未満)
「相当に劣る」~ 標準的な奥行の0.2以上0.4未満の画地
「極端に劣る」~ 標準的な間口の0.2未満の画地
例えば、地域(標準住宅地域)内の標準的な画地(間口10m、奥行20m、土地価格100,000円/㎡)に対して、間口15m、奥行10mの奥行短小な画地の土地価格は、
<奥行短小の程度>
(奥行) (標準的な奥行)
10 ÷ 20 = 0.5 ← 上記の「劣る」に該当。
<奥行短小を考慮した対象地の土地価格>
(標準画地価格) (奥行短小)
100,000円/㎡ × 93/100 = 93,000円/㎡
となります(奥行短小以外は全て標準的な土地であることが前提です)。
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