方位格差率について

 不動産の価格をご自分で査定したい人向けの「みんな鑑定士」シリーズの第15回目です。
 今回は「方位」についてご説明いたします。一般に、南向きの土地が好まれ、北向きの土地は敬遠される傾向にあります。これは、南側道路に面する土地は、日照を遮る建物が建たず、日照時間を多く確保できたり、風通しが良い土地であることが多い一方、北側道路に面する土地は、日照時間が短く、湿気も多い土地が多くなるためと考えられます。
 地域の実情などにより、土地価格に与える方位の影響は異なってくるため、その土地の属する地域によって方位格差率も異なりますが、
土地価格比準表第7次改訂版では、例えば、優良住宅地域における方位の格差率は以下のようになっております。
 
 <方位による格差率(優良住宅地域の場合)
 (北)100 (西)101 (東)102 (南)104
 
 上記格差率は、北向き画地を100としたときの方位による格差率です。例えば、北向き画地(標準画地)の土地価格が100,000円/㎡程度の住宅地域に、南向きの画地があった場合、
  
  100,000円/㎡ (北向き画地の価格)× 104/100 (方位格差率)= 104,000円/㎡
 となります。
 
 なお、方位による格差率は、通常、商業地域や工業地域では考慮しません。また、住宅地域であっても、画地規模が大きな土地であったり、市街化調整区域区域内に存する土地にあっては、方位による影響度は小さくなるため、方位格差を見ない場合もあります。
 
 
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