レオパレス21の施工不良問題に伴う物件の投げ売りについて

 世間を騒がしている、レオパレス21の施工不良問題。弊社でもこれまでにレオパレス21のオーナーから所有する物件についての価格等の問い合わせをいただくことがありましたが、最近、レオパレス21の物件が格安物件として次々に売りに出されている、という記事を目にしました。

 とりあえず、不動産投資物件を扱うサイトを見てみたところ、レオパレス物件として全国で46件の売り情報が出てきました。全46物件の平均利回りは8.8%、このうち、今回の施工不良問題が明るみに出た今年2月以降に掲載された物件に絞ると全18物件で、平均利回りは7.8%。これだけで判断すると、特に施工不良問題に起因する投げ売りという状況はないようです。

 また、個別物件を見ても、直近の売り物件で、
・千葉県北西部の都市の駅徒歩15分、築12年の木造・1K8戸の物件で価格7,000万円台、利回り6.95%
・東京都城西地区内の駅徒歩15分、築16年の鉄骨造・1K16戸の物件で価格2億円台、利回り5.38%
といった感じで、利回り(ここでいう利回りは表面利回りであり、支出を考慮した実際の利回りはもっと下がることになります)だけの判断ですが、記事にあるようなレオパレス21の物件が格安で投げ売りされているという状況は現在のところ確認できませんでした。

 ただし、今後についてはレオパレス21の物件への入居者の減少や問題が長期化することなども予想され、売り出し価格をだいぶ引き下げた、今よりも利回りの高いレオパレス21の売り物件が出てくる可能性は否定できません。
 
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